映画原題名=Dr.No 

日本初公開時題名=007は殺しの番号

日本再公開時題名=ドクター・ノオ

 

スタッフ

製作=アルバート・R・ブロッコリ/ハリー・サルツマン

監督=テレンス・ヤング

脚本=リチャード・メイボム/ジョアンナ・ハーウッド/バークリー・マザー

撮影=テッド・ムーア

プロダクション・デザイン=ケン・アダム

メインタイトルデザイン=モーリス・ビンダー

特殊効果=フランク・ジョージ

編集=ピーター・ハント

音楽=モンティ・ノーマン/ジョン・バリー

 

キャスト

ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー

ハニー・ライダー=ウルスラ・アンドレス

ドクター・ノオ=ジョゼフ・ワイズマン

デント教授=アンソニー・ドーソン

シルビア・トレンチ=ユーニス・ガイソン

フェリックス・ライター=ジャック・ロード

クオレル=ジョン・キッツミラー

M=バーナード・リー

マネペニー=ロイス・マックスウェル

ブーツロイド少佐=ピーター・バートン

 

上映時間109分

パナビジョン/テクニカラー(ビスタサイズ/モノラル)

イオン・プロダクション作品

ユナイテッド・アーティスト配給

英国公開1962年10月 5日(World premiere)

米国公開1963年 5月 8日

日本公開1963年 5月26日/再公開1972年12月16日

 

制作費     約90〜100万ドル

世界興行収入  5950万ドル(Worldwide box office)

米国興行収入  1606万ドル

日本興行収入  未確認

 

 

ストーリー

ジャマイカ駐在の英国情報員が失踪した。

事件を調査するため、英国秘密情報部員ジェームズ・ボンドがジャマイカへ派遣された。

ボンドは、黒幕であるドクター・ノオの攻撃を次々にかわし、本拠地クラブ・キイ島へ潜入する。

そこでハニー・ライダーと出会い、奥地へ進むが捕われてしまう。

ドクター・ノオのもとへ連れて行かれたボンドは、目的が米国ロケット発射妨害であることを知る。

ボンドは脱出し基地の原子炉制御室を破壊し、ドクター・ノオを原子炉冷却プールへ沈め倒す。

 

原作との相違

おおむね原作どおりです。

ただし米ソ冷戦を刺激しないように、ドクター・ノオをソ連の手先からスペクター幹部に変更してあります。

うがった見方をすると、米ソが睨み合う冷戦中に、漁夫の利を得る第三者を示すことで冷戦の愚かさを

風刺しているとも言えましょう。

スパイ映画として世界情勢(冷戦)、現実性のある事件(ロケット妨害)、ありそうなSF一歩手前の科学技術

(原子炉)をうまく融合させています。

ちなみに原子炉セットは映画の見栄えを強調するため、10万ドルの追加予算で

ケン・アダムがデザインしました。

このデザインに注目したスタンリー・キューブリックは「博士の異常な愛情」のプロダクションデザインに

ケン・アダムを起用しました。

007シリーズは常に時代の最先端であることを印象づけています。

 

 

解説

輝かしい007シリーズの第一作目です。

低予算(100万ドル)ながらも、情熱と能力を振り絞り、すばらしい作品に仕上げました。

たいていシリーズ物の第一作は、低予算で制作される場合が多く、知恵と工夫で傑作に仕上げます。

プロデューサー達は、当初「サンダーボール作戦」を第一作に考えていました。

しかし著作権問題による訴訟中のため、見送られました。

仮に制作出来たとしても、100万ドルの予算ではかなり無理があったと思われます。

ちなみに第四作「サンダーボール作戦」では、シリーズがヒットしていたこともあって550万ドルが

投入されました。5分の1以下の予算では、あれほどの大規模なセットや新兵器を登場されるのは

無理でしょう。

低予算のため、不本意な出来栄えにして、失敗しなかったことは幸いと見るべきでしょう。

原作では、ドクター・ノオは毒ムカデや毒グモ、巨大なイカを刺客に使います。

変なプロデューサーと組むと、B級SF以下の代物にされかねません。

傑作へ導いたテレンス・ヤング達スタッフの功績は多大なものです。

 

さて本作では、ボンドの颯爽とした登場や、テンポのいい編集、斬新なデザイン等、007スタイルが

確立されています。

ボンドの冷酷さと、それを和らげるジョーク。

そして好色な点もよくあらわれています。

バスタオル一枚のミス・タロを、自分へ引き寄せるのは、強い好色さを感じさせます。

欲しいものは力づくで手に入れ、危機に対しては事務的に処理します。

ただ、はたして丸腰のデント教授(弾切れの拳銃を持っていたが)を、何発も撃つべきかどうか?

残酷すぎると論議になった点ですが、念を入れる几帳面さと見るべきでしょう。

ホテルに戻ったボンドが、開封された酒瓶を避け新しい酒瓶を開封したところも、毒殺を避ける几帳面さの

あらわれです。

秘密情報部員たるもの、常に安全のためには念を入れねば長生き出来ません。

ただしボンドはまだ新兵器も持たず、髪の毛を扉に張り付けたり、スーツケースにパウダーを振りかけたりして

防衛手段としています。実在のイスラエルのスパイも活用した手法です。

 

 

 

 

JOHNNY LIGHTNING製ダイキャストミニカー

キャディラック(左)とサンビーム(右)

キャディラックはジャマイカ総督府からの丁重なお迎え?に登場しました。

サイビームはいささか乱暴な霊柩車を振り切るのにボンドが運転しました。

秘密情報部員は常に現場で熱烈歓迎されます。

全力でそれに答えるのも仕事の一貫です。

全力で答えられた方も、草葉の陰できっと喜んでいることでしょう。

 

 

2005年1月4日更新

ドクター・ノオ/Dr.No 

 

映画原題名=From Russia With Love

日本初公開時題名=007危機一発

日本再公開時題名=ロシアより愛をこめて

 

スタッフ

製作=アルバート・R・ブロッコリ/ハリー・サルツマン

監督=テレンス・ヤング

脚本=リチャード・メイボム/ジョアンナ・ハーウッド

撮影=テッド・ムーア

プロダクション・デザイン=シド・ケイン

メインタイトルデザイン=ロバート・ブラウンジョン

特殊効果=ジョン・ステアズ

編集=ピーター・ハント

音楽=ジョン・バリー

 

キャスト

ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー

タチアナ・ロマノワ=ダニエラ・ビアンキ

ケリム・ベイ=ペドロ・アルメンダリス

ローザ・クレップ=ロッテ・レーヤ

クロンスティーン=ヴラディク・シェイバル

レッド・グラント=ロバート・ショー

モーゼニー=ウォルター・ゴデル

ブロフェルド=アンソニー・ドーソン

シルビア・トレンチ=ユーニス・ガイソン

ゾラ=マルチーヌ・ベズウィック

M=バーナード・リー

マネペニー=ロイス・マックスウェル

ブーツロイド少佐=デズモンド・ルウェリン

 

上映時間116分

パナビジョン/テクニカラー(ビスタサイズ/モノラル)

イオン・プロダクション作品

ユナイテッド・アーティスト配給

 

英国公開1963年10月10日(World premiere)

米国公開1964年 4月 8日

日本公開1964年 4月25日/再公開1972年8月26日

 

制作費  200万ドル(前作の200%)

全世界興行収入  7890万ドル(前作の133%)

米国興行収入  2480万ドル(前作の154%)

日本興行収入  未確認

 

 

ストーリー

幹部(ドクター・ノオ)を殺害されたスペクターは、英国秘密情報部員ジェームズ・ボンドへの復讐に

東西冷戦を利用する。

ソ連将校でありスペクター幹部でもあるクレップは、タチアナの亡命とソ連の暗号解読機を餌に

ボンドをイスタンブールに誘い出す。

ボンドはケリムの協力で任務を遂行し、タチアナとオリエント急行で脱出する。

車中でケリムが殺害され、応援の英国情報部員になりすましたスペクターのグラントがボンド達に接近する。

殺害直前にグラントから計画全貌を知らされたボンドは、死力をつくしグラントを倒す。

ベニスに到着した二人に最後の刺客クレップが近付くが、タチアナに危機を救われる。

 

 

原作との相違

スペクターをからめることで冷戦を刺激することを避け、ボンド暗殺計画を複雑かつ奥深く

おもしろくしています。

前作同様スペクターが漁夫の利を得ようとします。

 

 

解説

例え話として「柳の下に泥鰌は二匹いない」と言いますが、見事に覆し前作以上の出来映えとなり、

ヒットに導きました。

シリーズ中の評価でも常に上位にランキングされています。

なによりも題名が示すように、ロマンティックな点ではシリーズ屈指です。

ボンドとタチアナ・ロマノバとの出会いシーンは印象的で、

「リビング・ディライツ」企画時、候補者サム・ニールのオーディション設定に使われました。

さらに後年のオーディションでもこのシーンが設定されました。

このシーンを演ずることで、ボンドか否かを制作者達が判断したとなると、

いかにこのシーンが重要なのかがうかがえます。

本作でブーツロイド少佐はピーター・バートンからデズモンド・ルウェリンに交代されました。Qの登場です。

ただし兵器(スーツケース)を淡々と説明する役にすぎません。

Q苦心の新兵器を鼻で笑うボンドと「やれやれ」という感じで応酬するQ。

キャラクターが確立するのは次回作からです。

反対にボンドの恋人役シルビア・トレンチは本作限りで降板します。

いつもいいところで邪魔が入り、ボンドが任務に行ってしまうという設定でした。ただし前作も本作も、

ボンドが時間延長してくれたので、おあずけは食っていません。まあマンネリ回避が降板理由でしょう。

 

 

DVDの特典映像では構成に苦慮した様子が紹介されています。

冒頭のスペクター関係のシーンを脚本どうりフィルムを繋ぐと、誰が何を目的としているか分かりづらく

なります。

テレンス・ヤング監督はピーター・ハントに編集の全権を委ねて、難問を解決しました。

脚本ではガンバレル、タイトル、暗殺訓練、クレップのスペクター島訪問、

タチアナ面接、チェス競技会、ブロフェルドのクルーザーでの密談、の順です。

これでは衝撃的ガンバレルの後にタイトルが続いてタイトル効果が薄れます。

ドクター・ノオの場合は、同じ曲が続くからうまくいったのであり、別の曲が続くことはあまり効果的とは

言えません。

また暗殺訓練のインパクトも薄れます。

それに刺客や餌 (タチアナ)の選定が密談より先にくると、何の計画か分かりづらくなります。

これをガンバレル(ドカンと一発)、暗殺訓練(えー!)、タイトル(ムードたっぷり)、

チェス競技会(豪華なセットでちょっと一息)、ブロフェルドのクルーザーでの密談

(彼等は何者で、なにを計画しているのか)、クレップのスペクター島訪問(なるほど、そのための訓練か)、

タチアナ面接(これがヒロインか)

の順にしました。これで自然に筋道が見えてきます。

効果の程は映画を御覧になればわかります。

編集は単にフィルムをつなぐだけでなく、場合によっては逆に入れ替えて効果を上げる重要な役割です。

ゆえに欧米では、編集者(editor)は監督や脚本と同じ一枚タイトルで掲げられます。

このあたりは日本と異なる点です。

日本では監督の意向にそってフィルムをつなぐだけのようにとられがちです。

編集の重要性をもっと認識すべきではないでしょうか。

 

さて私の文章はどうわかりやすく編集すべきでしょうかね・・・

 

 

 

 

 

ロールスロイス   サニー製 1/24スケール

 

ダーコ・ケリムの本当に丁重なお迎えに登場しました。

 

映画で登場したのはロールスロイス シルバーレイス マリナー製ボディ

1950年代製のようです。

キットはどことなくドンガラの印象があります。

無論プロポーションも良く、内装もちゃんとついているのですが、完成品を持ってみると、

なんとなく軽い感じがします。エンジンレスのせいでしょうか?

 

 

 

 

 

2005年1月5日更新

ロシアより愛をこめて/From Russia With Love

 

映画原題名=Goldfinger

日本公開題名=ゴールドフィンガー

 

スタッフ

製作=アルバート・R・ブロッコリ/ハリー・サルツマン

監督=ガイ・ハミルトン

脚本=リチャード・メイボム/ポール・デン

撮影=テッド・ムーア

プロダクション・デザイン=ケン・アダム

メインタイトルデザイン=ロバート・ブラウンジョン

特殊効果=ジョン・ステアズ

編集=ピーター・ハント

音楽=ジョン・バリー

主題歌=シャーリー・バッシー

 

キャスト

ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー

プッシー・ガロア=オナー・ブラックマン

オーリック・ゴールドフィンガー=ゲルト・フレーベ

オッド・ジョブ=ハロルド・坂田

ミスター・リン=バート・クオーク

ジル・マスターソン=シャーリー・イートン

ティリー・マスターソン=タニア・マレット

フェリックス・ライター=セック・リンダー

M=バーナード・リー

マネペニー=ロイス・マックスウェル

Q=デズモンド・ルウェリン

 

上映時間108分

パナビジョン/テクニカラー(ビスタサイズ/モノラル)

イオン・プロダクション作品

ユナイテッド・アーティスト配給

 

英国公開1964年9月17日(World premiere)

米国公開1964年12月25日

日本公開1965年 4月1日/再公開1971年7月3日

 

制作費  300万ドル(前作の150%)

世界興行収入  12490万ドル(前作の158%)

米国興行収入  5110万ドル(前作の206%)

日本興行収入  未確認

 

 

ストーリー

南米のヘロイン基地を爆破した英国秘密情報部員ジェームズ・ボンドは、帰路マイアミで

ゴールドフィンガーに出会う。

彼のイカサマカードを暴くが、仕返しに女(ジル)を金粉で塗られ殺害される。

ロンドンでボンドは英国の金流出調査を命じられ、ゴールドフィンガーに接近する。

スイスまで追跡し、金密輸を突き止めるが、ジルの妹(ティリー)の邪魔で捕まってしまう。

米国ケンタッキーに連れていかれたボンドはグランドスラム計画を知る。

ゴールドフィンガーはプッシーのアクロバットチームに毒ガス散布をさせ、金貯蔵庫フォートノックスへ

乗り込む。某国から提供された原爆を仕掛け、貯蔵金塊を汚染しようとする。

ボンドは金庫に原爆とともに閉じ込められるが、オッド・ジョップを倒し起爆装置を止める。

事件を解決したボンドは、大統領の招待を受け小型ジェット機に乗るが・・・

 

 

原作との相違

フォートノックスを原爆攻撃する点は同じですが、原作では金塊を持ち出す計画になっています。

原爆はあくまで貯蔵庫の扉を吹き飛ばすために使用されます。

放射線をまき散らす大量の金塊を持ち出す非現実的計画から、映画では放射線汚染によって

手持ちの金の価格を釣り上げる方法に変更しています。

以後のシリーズでも、たびたび設定される独占計画です。

実に卓越した目のつけ所です。

原作ではゴールドフィンガーはソ連の手先ですが、映画では中国の援助を思わせています。

まあ原爆を操作しているのが人民服を着た東洋人では、誰の目にも明らかなのですが・・・

 

 

解説

シリーズ第3作目、シリーズでも代表作の一つです。

アクションと洒落た台詞、魅力的な悪役や新兵器の数々で魅了し、

興業的にも全世界でヒットしました。

悪役ランキング上位に必ず名前の出るゴールドフィンガーの魅力は、

ストレートな欲望「金が大好きだ」ではないでしょうか?

オッドジョッブともども、外見もずんぐりむっくりした悪役面で、印象も強烈です。

あけすけに欲望を剥き出す主人と、無口で忠実に使命を果たす殺し屋。

フォートノックス大金庫でもその様子がありありとうかがえます。

せっかく宝の山を目前にしても、金一欠けらもとらずに原爆

(ゴールドフィンガー曰く、アトミックデバイス=原子力装置と言って頂きたい)を置いていきます。

しかし金庫室の金塊をねっとりとした視線で眺める様子は、その執着心の強さがとてもよく表れています。

きっと全部持って帰りたかったのでしょう。

せっかくですから、記念に金塊1個ぐらい持って帰ってもいいでしょうに。

 

オッドジョッブは主人においてけぼりを食って、金庫室にボンドともども閉じ込められてしまいます。

しかしそんな状況下でも、忠実に原爆を守ります。

普通ならボンドと一緒に原爆の起動スイッチを切るところです。

まさに命をかけた忠実ぶりです。

 

 

 

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アストンマーティンDB5   AIRFIX製 1/32スケール

 

「世界で最も有名な車」とまで言われた、ボンドカーの代表格です。

DB5はシリーズ中4作品に登場しました。

DBS、V8ヴァンテッジ、ヴァンキッシュを含めると、アストンマーティンは7作品にその姿を見せました。

「007は二度死ぬ」に登場予定だったDB6、「ダイヤモンドは永遠に」にチラリと出たDBS/V8、

幻のボンド17に登場予定だったDB5、「ゴールデン・アイ」の初期脚本に登場したDB7。

これらも含めるとシリーズのうち半分に登場することになります。

まさにボンドカー=アストンマーティンです。

 

写真はAIRFIX製プラモデルキットをベースに各種装備(射出ハッチ、防弾壁、タイヤ粉砕スクリュー、

衝撃吸収バンパー)を、可動できるように付加改造してあります。

プロポーションも良く、改造するだけの甲斐があります。

 

ゴールドフィンガー曰く

「君の車はおもしろいね。だか私の新しいオモチャはもっと実用的だよ。」

たしかにレーザー光線の方がより実用的でしょうが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イマイ製、1/32スケールのDB5です。

2001年春に再販され、年末にはパッケージを変更して赤整形色ボディで追加販売されました。

どちらも販権の関係でパッケージに007の表記はありませんが、

「秘密情報部員専用車 アストンマーチン」と銘打っての再販でした。

AIRFIX製がディスプレイを意識しているのに対して、

イマイ製はギミック重視で「ゼンマイ動力とナンバープレート回転、フロントグリルからのミサイル発射機能」が

備わっていました。

再販ではゼンマイ動力とミサイル発射機能が削除され、フロントグリルにミサイル発射用の穴が、

当時の痕跡として残っています。

 

付記

ちなみに残念ながら、イマイは2003年に廃業してしまいました。

いずれこのキットもプレミヤ物になってしまうでしょう

 

1960年代半ばの007ブーム絶頂期、イマイは007の販権を取得して、DB5を各種スケールで

発売しました。

1/50、1/32、1/24、1/12の四種類で、動力はゼンマイ仕掛けからラジコンカーまで

多彩なラインナップでした。

ただし007仕様は1/32と1/24のみです。

1970年頃に1/24サイズキットは、イマイから金型を譲渡されたバンダイが再販しました。

だだし現在は絶版で、再販の兆しもありません。

再びバンダイがスケールモデルの販売に目を向けるまでは、おあづけです。

多彩なギミックが満載されているだけに残念です。

なにより金型は無事なのでしょうか?

2002年は007の40周年で、20作目も公開されました。これを記念してバンダイやAIRFIXが

007仕様DB5を再販をするのではないかと期待しましたが、残念ながら叶いませんでした。

 

 

 

 

左がイマイ製1/32スケール、右がAIRFIX製1/32スケールです。

こうやって並べてみると、イマイ製は鼻先がややごつい感じがします。

 

フォードサンダーバード ハセガワ販売1/25スケール

同じくフォード車の高級パーソナリティカーです。

映画ではフェリックス・ライターの乗用車として、

白のボディに黒の幌のオープンタイプが登場しました。

私事ですが、昔叔父はサンダーバードに乗っていていました。(お大尽ですな)

私はこの豪華な大型車が、三角窓まで電動可動なことに驚き眼を見張ったものです。

ちなみに三角窓とはフロントピラー後部の小さな窓で車内への

空気流通のための物です。

今の車にはまず装備されていませんが、便利なものです。

エアコン全盛時代の若人むけ解説でした。

フォード ムスタング amt製 1/25スケール

 

シリーズで初めてアメリカ車が登場しました。

当時最新鋭のスポーティカーです。

映画では薄いクリーム色のオープンタイプで登場し、

アストンマーティンのタイヤ粉砕スクリューの威力の前に退場しました。

 

 

リンカーンコンティネンタル amt社製 1/25スケール  

フォードグループの最高級ブランドです。

マフィアのボスを乗せて、そのまま圧縮されて棺桶と化してしまいました。

ラスト近くではボンドを空港まで送迎するシーンにも

オープンタイプが使用されています。

*未完成のため写真はしばらくお待ちください。

 

 

アメリカが舞台ということで、フォード社の協力は相当なものです。

ムスタングにサンダーバード、リンカーン(セダンとオープン、ペシャンコ用?)とメイン車種を

前面に出したラインナップです。

 

1964年発表当時ムスタングの売れ行きが好調だったのは事実です。

斬新なデザインと豊富なオプション装備によってユーザー嗜好をうまくつかんだ周到なマーケティング。

「あなただけの一台」うまい手です。

大型車一辺倒の市場に、小型でスポーティなポニーカー。ヒットする要素は十分でした。

無論タイアップの効果もあったと見るべきでしょう。

しかしヒットもそう永くは続きませんでした。

排気量のアップや車体の大型化でポニーカーの魅力は薄れ、販売は下降傾向にありました。

7年後、「ダイヤモンドは永遠に」では「ボンドがムスタングを運転してくれるなら、全車フォード社が

提供する」と申し出ました。

販売梃入れです。

ちなみに私自身「ダイヤモンドは永遠に」に登場したムスタング・マッハ1が大好きでした。

免許を取ったらムスタング・マッハ1と思っていました。

見事にフォードの思う壷ですな。

しかし買ったのはフィアットでしたが・・・

これは「ルパン三世・カリオストロの城」の影響です。

影響されやすい性格です(笑)

余談休題

 

ゴールドフィンガー製作時、アストン・マーティン社はDB5の貸し出しを渋ったそうです。

「屋根とトランクに大穴開けて改造します。アクションシーンも満載です。」

そうプロダクションに言われては、おいそれと超高級スポーツカーを貸すわけにはいかないでしょう。

なにより驚くことは、返却されたDB5をノーマルに戻して普通に販売したことです。

しかも買い主は元ボンドカーであったことも知らないで買っています。

今なら破格のプレミヤがついたことは言うまでもありません。

元々伝統あるスポーツカーメーカーですから、あえてタイアップ効果は期待していなかったのでしょう。

しかし映画の大ヒットで、DB5に注文が殺到しました。

フォード社は大量生産が売りですから、大量注文にも即対応出来、販売実績も上がります。

しかしアストン・マーティン社は少量生産ですから、いくら注文が殺到しても生産が追い付きません。売りたいけども物は無し。痛し痒しというところでしょう。

 

「ダイ・アナザー・ディ」ではアストン・マーティン・ヴァンキッシュがボンドカーに、ジャガーXKRが

ザオ用、そしてひさしぶりにサンダーバードがジンクス用に登場します。

この時もフォード社はタイアップに盛んに動きました。

ヴァンキッシュ採用の知らせに、アストン・マーティンの工場では歓声がわき上がったそうです。

DB5を貸し出した頃とは、時代は変わりました。

ちなみにアストン・マーティンもジャガーも今はフォード傘下です。

みんなフォード社のおかげですね。

 

さてイオン・プロに貸し出して改造され、メーカーによってノーマルに戻され販売されたDB5は

どうなったのでしょう。

なんと所有者によって再び007仕様に再度改造されました。

しかし近年盗難に会い、行方不明という数奇な運命を辿りました。

今も世界のどこかでマニアが秘蔵しているのでしょうか。

しかし盗難車では人に見せびらかすことも出来ないのに、残念な事です。

 

 

 

 

2005年1月5日更新

ゴールドフィンガー/Goldfinger